ベトナム不動産投資のメリット7選|宅建士が検証2027

AFP・宅地建物取引士として海外不動産に関わり続けてきた私が、率直に言います。ベトナム不動産投資のメリットは「成長期待と価格水準の組み合わせ」にあります。私はフィリピンとハワイで実物不動産を保有していますが、現地視察を重ねた上でベトナム市場を比較検討してきました。この記事では2027年時点の最新動向をもとに、メリットとデメリットを実務視点で整理します。

ベトナム投資が今注目される理由と背景

東南アジアの中でも突出した経済成長率

ベトナムのGDP成長率は、2023年が約5.0%、2024年が約6.8%と、東南アジアの主要国の中でも高い水準を維持しています。製造業の集積地としてサムスンやインテルといったグローバル企業の投資が続いており、雇用と都市人口の増加が不動産需要を底上げしている構図です。

私が保険代理店に勤務していた頃、富裕層の顧客から「次の一手はどこか」と相談を受けるたびに、東南アジア新興国の中でもベトナムの名前が繰り返し挙がっていました。当時はまだ外国人の不動産購入に制限が多かったのですが、2015年の住宅法改正を経て状況は大きく変わりました。

ホーチミン・ハノイの都市化と不動産需要の構造

ホーチミン市の人口は2024年時点で約1,000万人超とされ、都市圏まで含めると1,300万人規模に達するという推計もあります。ハノイも同様に800万人超の都市圏を形成しており、住宅供給が需要に追いつかない状態が続いています。

こうした構造的な需給ひっ迫は、ホーチミン 不動産市場において賃貸利回りの下支え要因になっています。ただし、2022〜2023年にかけては金融引き締めや不動産開発業者の資金難が問題になった時期もあり、短期的な価格変動リスクは常に存在します。投資を検討する際は、こうした市場サイクルを冷静に把握することが前提です。

宅建士の私がフィリピン購入経験から学んだこと

プレセール購入で実感した新興国不動産の「旨みと怖さ」

私がフィリピン・マニラの新興エリアでプレセールコンドミニアムを購入したのは数年前のことです。購入価格はおよそ3,500万円相当で、当時の為替レートと現地価格の水準を考慮した上で決断しました。プレセールとは竣工前に契約して分割払いを進める手法で、完成時に一定の値上がりが見込まれるのが特徴です。

実際、フィリピンの案件では竣工時に購入価格比で2〜3割程度の価格上昇が見られたケースを複数確認しています。ただし、これはあくまでも過去の事例であり、将来の値上がりを保証するものではありません。為替の変動によっては円換算での収益が目減りするリスクも私自身が肌で感じています。ベトナムでも同じ構造が当てはまります。

ベトナム購入との比較で見えてきた外国人所有のリスク

宅建士として日本の不動産取引に携わってきた経験から言うと、海外不動産は日本の宅建業法の保護対象外である点を強調したいと思います。現地の法制度・重要事項・契約書の解釈は、その国の法律に従います。

ベトナムの場合、2015年住宅法により外国人はコンドミニアムの購入が可能になりましたが、所有期間は原則50年(更新可)です。フィリピンのコンドミニアムは外国人が区分所有できる仕組みが比較的整理されているのに対し、ベトナムは土地使用権という概念が絡むため、法的な構造がより複雑です。現地の弁護士や信頼できる日系エージェントへの相談を強く推奨します。個人差がありますので、専門家への相談を怠らないでください。

外国人所有制度に関するベトナム メリット7つの実情

2015年住宅法改正がもたらした7つの恩恵

ベトナム不動産投資のメリットを整理すると、以下の7点に集約されます。

  • ①外国人の区分所有解禁:2015年住宅法により、外国人がコンドミニアムを名義で保有可能に。
  • ②プロジェクトの30%枠:1プロジェクトあたり外国人購入可能戸数は総戸数の30%まで。
  • ③賃貸収益の合法化:外国人オーナーが賃貸に出すことが制度的に認められている。
  • ④購入資金の海外送金:売却・賃貸収益の本国送金が原則認められている(手続きは必要)。
  • ⑤所有期間の更新制度:50年経過後の更新申請が制度上可能とされている。
  • ⑥土地に関する優遇整備:工業団地・特別経済区では外国企業向けに長期使用権が設定されるケースもある。
  • ⑦日系デベロッパーの参入:大手日系不動産会社がベトナム市場に進出しており、日本語サポートを受けやすい環境が整いつつある。

ただし、制度は随時改正されます。2024年に施行された改正住宅法では一部規定が変更されており、最新の法令確認は必須です。課税ルールも日本と異なり、日本居住者がベトナム不動産から収益を得る場合は日本での確定申告も必要になります。国によって異なりますので、必ず税理士等の専門家に相談してください。

外国人所有枠の「落とし穴」と回避策

外国人所有枠30%ルールは一見シンプルですが、人気プロジェクトでは枠が早期に埋まるケースがあります。枠が埋まると外国人は名義での購入ができなくなり、ベトナム人の知人名義を借りる「名義借り」に走るケースも聞きます。しかしこれは法的リスクが非常に高く、資産を失う可能性があります。私はこの手法を推奨しません。

また、ホーチミン市内の一部エリアでは2023〜2024年にかけて開発業者の経営問題による工期延延が相次ぎました。プレセール購入時には、デベロッパーの財務状況・施工実績・既存竣工物件の品質確認が不可欠です。アブダビ不動産投資の実体験|宅建士が5つの判断軸で検証した2027年版

利回りと出口戦略の比較|ホーチミン不動産の現実

表面利回り5〜7%の実態と経費控除後の手取り

ホーチミン市内のコンドミニアムでは、2024年時点で表面利回り5〜7%程度が市場の目安として語られています。私がフィリピンのプレセール物件で把握している賃貸利回りの水準と比較しても、ベトナムは同等かやや高めの水準です。

ただし、表面利回りから管理費・固定資産税相当・エージェント手数料・空室リスクを差し引いた実質利回りは、3〜5%程度に落ち着くケースが多いと考えられます。さらに、ドン(VND)建ての賃料収入を円に換算する際の為替リスクが加わります。為替については必ずリスクとして認識してください。私のハワイ タイムシェア運用でも、ドル円の変動が手取り収益に大きく影響した経験があります。

キャピタルゲイン狙いの出口戦略と流動性リスク

ベトナム不動産のもう一つのメリットとして語られるのが、キャピタルゲインの可能性です。ホーチミン市内の一部エリアでは2015年以降、外国人購入解禁を背景に価格が上昇傾向を示してきた時期がありました。

一方で、出口戦略には注意が必要です。外国人が購入できる物件は外国人にしか転売しにくいという構造上の問題があります。外国人購入枠の30%制限がある以上、売却時に買い手が限定されるリスクは常に意識すべきです。また、ベトナム不動産市場は日本と比べて市場の透明性や取引データの公開水準が低く、適正価格の把握が難しい面があります。売掛金 早期回収 方法7選|AFP宅建士が500人相談で導いた実例

宅建士が現地で感じた注意点とまとめ

ベトナム不動産投資メリット7選の総括チェックリスト

  • 高い経済成長率(2024年約6.8%)が不動産需要を下支えしている
  • ホーチミン・ハノイの都市化が進み、住宅需要は構造的に堅調
  • 外国人の区分所有が2015年住宅法改正により正式に解禁されている
  • 表面利回り5〜7%程度が市場目安(実質利回りは経費・空室考慮が必要)
  • 日系デベロッパーの参入で日本語サポート環境が整備されつつある
  • プレセール購入により竣工前の価格上昇メリットが見込まれるケースがある
  • 制度改正・為替・現地法律リスクを必ず専門家と確認した上で判断すること

私がフィリピンのプレセール購入やハワイのリゾート不動産運用を通じて学んだのは、「海外不動産は現地の法律と経済サイクルを理解した上で取り組む資産クラスである」という一点です。ベトナム不動産投資のメリットは確かに複数ありますが、それと同数のリスクも存在します。為替・法制度・出口流動性・デベロッパーリスク——これらを無視して収益だけを期待するのは危険です。

不動産トラブルに備えるための相談窓口

海外不動産投資では、日本国内の不動産取引以上にトラブルが発生するリスクがあります。現地業者とのコミュニケーション齟齬、契約内容の解釈の相違、管理会社の対応不備など、私自身も情報収集段階でさまざまな事例を見聞きしています。

国内不動産に関するトラブルを含め、不動産全般の問題を抱えた場合には、専門機関への相談が選択肢の一つです。一般社団法人が提供する公平な立場での査定・相談窓口を活用することで、個人では対処が難しい問題に対処しやすくなります。専門家への相談を推奨します。個人差がありますので、状況に応じてご判断ください。

【一般社団法人が提供する公平な不動産査定】トラブル解決協会

筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士。フィリピン・ハワイで実物不動産を所有し、現役の宅建士として国内外の不動産・資産形成を実務視点で解説。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、現在は都内法人を経営・インバウンド民泊事業を運営中。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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