AFP・宅地建物取引士として資産相談に関わり続けてきた経験から言うと、ゴールデンビザおすすめ2026の選定は「投資額の大小」ではなく「生活設計との整合性」で決まります。私自身が2031年のアジア圏移住を計画し、7カ国のビザ制度を一次情報で精査した結果をこの記事にまとめました。永住権取得を目指す方の判断材料として役立てていただけると幸いです。
2026年版ゴールデンビザおすすめ7カ国の全体像
そもそもゴールデンビザとは何か:制度の本質を整理する
ゴールデンビザとは、一定額以上の投資や不動産購入を条件に、外国人に居住権・永住権・場合によっては市民権を付与する制度の総称です。EU圏での普及を機に、現在では中東・東南アジア・北米まで広がり、富裕層ビザの代表的スキームとして定着しています。
重要なのは「投資ビザ」と「居住権」の違いです。投資ビザは滞在を認めるだけで、永住権や市民権とは別物の国も多い。私が宅建士として保険代理店時代に富裕層の資産相談を担当していた頃、「ゴールデンビザを取得したが居住義務を知らなかった」という事例を複数見ています。制度の名称だけで判断せず、ステータスの中身を確認することが出発点です。
なお、海外不動産を活用したビザ取得は、日本の宅建業法の適用対象外となります。国内の不動産取引と法的枠組みが根本的に異なる点を、まず押さえておいてください。
2026年に注目すべき7カ国の一覧と最低投資額
下記の7カ国は、私が移住計画の中で実際に制度資料と現地情報を集め比較した対象です。投資額は各国の公式基準を参照していますが、制度変更が頻繁なため、最新情報は必ず専門家か現地大使館で確認してください。
- UAE(ドバイ):不動産購入200万AED(約8,000万円)以上でゴールデンビザ10年。税制優遇が特徴的な選択肢の一つ。
- ポルトガル:EU圏の永住権・市民権への道。不動産ルートは2023年に廃止され、現在は投資ファンドや研究職ルートが中心。最低28万ユーロ(約4,500万円)程度から。
- マルタ:EU市民権取得を目指せる数少ない選択肢。拠出金・不動産・寄付の3要件で総額75万ユーロ(約1億2,000万円)超が目安。
- ギリシャ:不動産購入25万ユーロ(約4,000万円)からEU居住権。2024年以降、アテネ中心部は50万ユーロに引き上げ。
- マレーシア:MM2Hビザが2021年に大幅改定。現在は月次オフショア収入4万リンギット(約130万円)以上等、要件が厳格化。
- フィリピン:SRRVビザは預託金5万ドル(約750万円)から。私がフィリピンにプレセールコンドミニアムを所有している立場から見ると、ビザと不動産投資は別軸で設計するのが現実的です。
- タイ:LTRビザ(長期居住者ビザ)が2022年新設。投資額80万バーツ(約320万円)相当から申請可能。
投資額だけを並べると数字の大小で判断しがちですが、税制・滞在義務・家族帯同条件という3軸で評価しないと後悔するリスクがあります。次章から順番に掘り下げていきます。
私がフィリピン・ドバイで資産を持つ立場から見た実体験
フィリピンのプレセール購入時に痛感した「ビザ制度の別設計」
私がマニラ新興エリアでプレセールコンドミニアムを購入したのは、資産形成と将来の移住拠点確保という2つの目的からです。物件価格は円換算でおよそ1,200〜1,500万円台。フィリピンでは外国人が区分マンションの所有権を持てる点(ただしコンドミニアム棟全体の外国人所有比率40%以下という制限あり)が、他の東南アジア諸国と異なる特徴です。
ところが購入を進める中で気づいたのは、不動産保有とSRRVビザは完全に別の手続きという現実でした。不動産を持っていれば自動的に居住権が得られるわけではなく、別途50,000ドル相当の預託金が必要になります。私が当時相談した現地の専門家も「不動産とビザは別財布で考えてください」と明言していました。海外不動産投資と永住権取得を同時に設計したい方は、この点を整理したうえでファイナンシャルプランを組むことを強くすすめます。
為替リスクについても触れておきます。フィリピンペソ建ての資産を持つということは、円ペソ相場の動向が資産評価に直結します。私がこの物件を取得した時期から現在にかけて、ペソ円レートは数%単位で変動しています。海外資産には為替リスクが伴うことを、常に念頭に置いてください。
ドバイゴールデンビザを私が真剣に検討している理由
2031年のアジア圏移住を念頭に、私が現在もっとも具体的に調べているのがドバイゴールデンビザです。理由は明確で、個人所得税・キャピタルゲイン税がない点と、10年更新型の居住権という安定性の組み合わせが、法人経営者としての税務設計と親和性が高いからです。
ドバイの場合、200万AED(2026年時点の換算でおよそ7,500万〜8,500万円、為替により変動)以上の不動産購入でゴールデンビザの申請資格が生まれます。私はAFPとして資産配分を設計する立場から言えば、この金額を「ビザのコスト」として切り離すのではなく、「UAE不動産という資産クラスへの配分」として捉えることで、投資と移住を同時に設計できると考えています。
ただし、UAE不動産市場はここ数年で価格上昇が続いており、2026年以降も同じトレンドが継続するとは言い切れません。上昇傾向にあるとの見方が多い一方で、金利・地政学・供給量の変化によりリスクが生じる可能性も十分あります。投資判断は必ず専門家への相談と自身のリスク許容度の確認を経て行ってください。個人差があります。
税制メリットで選ぶゴールデンビザ比較の3視点
「非居住者」と「税務居住者」の違いを先に理解する
海外移住と税制について、AFPとして多くの相談を受けてきた中で感じるのは、「ゴールデンビザを取れば税金が安くなる」という誤解の多さです。ビザの取得と税務上の居住地変更は別問題です。日本の所得税法では、国内に住所を持つ者または1年以上居所を持つ者を「居住者」とみなし、全世界所得に課税します。
ゴールデンビザを取得しただけでは日本の税務居住者ステータスは変わりません。実際に住民票を抜き、日本での滞在日数を183日以下に管理し、生活の本拠を移転させて初めて、税務上の非居住者として扱われる可能性が生まれます。この手続きを誤ると、移住後も日本の全世界課税が継続するリスクがあります。海外送金・税務の扱いは個人の状況によって異なるため、必ず税理士等の専門家に相談してください。
税制面でゴールデンビザを比較する3つの軸
税制視点での比較は、①所得課税の有無、②キャピタルゲイン税の扱い、③相続・贈与税の制度、この3軸で整理するのが有効です。
ドバイ(UAE)は個人所得税・キャピタルゲイン税ともに非課税。相続税も存在しない点で、資産規模が大きい富裕層ビザ取得者にとって税制上のメリットを享受しやすい環境です。ただし2023年から法人税(9%)が導入されており、法人経営者は注意が必要です。
ポルトガルはNHR(非通常居住者)制度が2024年に改変され、旧来の優遇は縮小されました。現在はIFICIという新制度に移行しており、対象職種・所得要件が変わっています。「ポルトガルは税金が安い」という古い情報で判断しないよう注意してください。キプロス永住権と不動産投資|宅建士が35歳移住計画で検証した5観点
マレーシアは2022年より全世界所得課税への移行が段階的に進んでおり、従来の「国外源泉所得非課税」という前提が崩れつつあります。MM2Hビザの魅力が相対的に低下している背景の一つです。各国の税制は変更が頻繁なため、制度情報は必ず最新の一次情報で確認してください。
家族帯同と滞在要件——ゴールデンビザ比較でよく見落とされる落とし穴
子どもの教育・配偶者の就労権をビザ取得前に確認すべき理由
保険代理店時代に富裕層の方々の資産・移住相談を担当していた経験から言うと、ゴールデンビザ取得後に「想定外だった」と感じるポイントの多くは、家族要件と生活インフラへの認識ギャップです。
ドバイゴールデンビザは配偶者・子ども(25歳未満)の家族帯同が可能で、配偶者はスポンサービザなしで独自のIDを取得できます。子どもの教育については、ドバイ市内に日本人学校・インターナショナルスクールが複数あり、日本語環境の維持も不可能ではありません。ただし学費は年間200万〜400万円台の学校もあり、生活コストとして織り込んでおく必要があります。
一方、フィリピンのSRRVビザは21歳未満の子どもの帯同が認められていますが、配偶者の就労権は別途就労ビザが必要です。マレーシアMM2Hは2021年の改定で配偶者の就労が制限されており、共働きを前提とした移住設計には向かない側面があります。家族構成・ライフステージによって「おすすめのゴールデンビザ」は変わります。
滞在義務の有無が移住後の自由度を決める
永住権取得を目指す場合、各国の滞在義務(最低滞在日数)は見落としやすいポイントです。ビザを維持するために年間○日以上その国に滞在しなければならないケースがあります。
ドバイゴールデンビザは居住義務が実質的に緩やかで、180日以上の不在でも更新が可能とされています(2026年時点の運用。制度変更の可能性あり)。この点がグローバルに複数拠点を持つ投資家・経営者に支持されている理由の一つです。
ポルトガルの旧ゴールデンレジデンスは年間7日という低い滞在要件で支持を集めていましたが、不動産ルート廃止後の現行制度は要件が異なります。ギリシャは特定の滞在義務がない代わりに、5年後の永住権申請時に一定の要件審査があります。タイのLTRビザは1年に1回の入国義務があるため、完全に別拠点生活を続けることは想定されていません。ドバイ2026年最新動向|宅建士が移住計画で精査した7論点
私が東京で法人を経営しながら移住を計画する立場として言えば、「日本との二拠点維持が現実的か」という視点でビザの滞在要件を評価することが、移住後の後悔を避けるうえで重要な判断軸になります。
宅建士・AFPが導く2026年ゴールデンビザの結論とまとめ
目的別・状況別——7カ国を整理する判断フレームワーク
- 税負担の軽減を優先したい経営者・投資家:ドバイゴールデンビザが有力な選択肢。ただし日本の税務居住者ステータス変更手続きを専門家と確認することが前提。
- EU圏のパスポート・居住権を目指したい:ポルトガル(現行IFICI制度)またはマルタが候補。マルタは総費用1億円超の覚悟が必要。
- 東南アジアへの生活拠点構築:フィリピン(SRRV)またはタイ(LTRビザ)。投資額は比較的小さいが、滞在要件・配偶者就労権の確認が先決。
- コスト感覚でEU居住権を取りたい:ギリシャが4,000万円台から申請可能だが、アテネ中心部は2024年以降に引き上げ済みのため立地選定が重要。
- 東南アジアでの長期滞在を軽めのコストで試したい:マレーシアMM2Hは要件厳格化されたものの、生活コストの低さは依然として魅力的な側面がある。
- 不動産投資と移住権を同時設計したい:ドバイまたはギリシャ。ただし不動産市場のリスク・為替リスクを必ず資産計画に組み込むこと。
- 家族帯同・子どもの教育環境を重視:ドバイは日本人学校・インター充実。フィリピン・タイは英語教育環境の観点でも選択肢として検討できる。
ゴールデンビザ取得を具体的に進める次のステップ
2026年現在、ゴールデンビザをめぐる制度は各国で改定が続いています。ポルトガルの不動産ルート廃止、マレーシアMM2Hの要件厳格化、ギリシャの投資額引き上げ——この3年間だけでも主要国の制度が大きく変わりました。「以前調べた情報」をそのまま使うのは危険です。
私がAFP・宅建士として資産形成の相談に関わってきた経験から言えば、ゴールデンビザの取得は「手続きの問題」である前に「人生設計の問題」です。何のためにその国に移住するのか、家族の生活はどうするのか、日本の資産・法人はどう整理するのか。この問いに答えが出て初めて、最適なビザが見えてきます。
私自身はドバイへの法人設立・拠点整備を2026〜2027年にかけて進める計画であり、その過程で海外法人設立のサポートサービスを活用することを検討しています。同じように海外移住や法人設立を具体的に動かしたい方には、専門のサポートを活用することが時間とコストの節約につながります。
なお、海外送金・税務・ビザ申請の具体的な手続きは、各国の制度によって大きく異なります。本記事はあくまで情報提供を目的としており、個別の投資・移住判断は必ず弁護士・税理士・行政書士等の専門家に相談したうえで進めてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。
【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆
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