AFP・宅建士として資産形成に関わってきた私が、「海外移住の流れ」を7ステップで整理しました。フィリピン・マニラ新興エリアのプレセールコンドミニアムを購入し、現在もアジア圏移住を2028年に向けて具体的に準備している実録として、ビザ取得・海外口座・不動産確保・税務整理の順序とポイントを包み隠さず書きます。おすすめの進め方を一つの指針として活用してください。
海外移住の流れ全体像:7ステップで何をいつやるか
「なんとなく移住」が失敗する理由と全体設計の重要性
私が総合保険代理店に勤務していた頃、個人事業主や富裕層の方々から「海外移住を考えているが何から始めればいいかわからない」という相談を繰り返し受けました。共通していたのは「現地での生活イメージはあるが、日本側の整理が後回しになっている」という点です。
海外移住の流れをざっくりまとめると、①移住先の選定→②ビザ・滞在資格の調査→③資金計画と海外口座の準備→④日本側の住民票・税務手続きの整理→⑤住居と不動産の確保→⑥現地生活基盤の構築→⑦移住後のリバランスと定期見直し、という7ステップになります。このうちどれか一つでも抜けると、後工程で大きなコストが生じます。
特に④の日本側税務整理を後回しにするケースは深刻です。住民票を抜くタイミング、日本の不動産をどう扱うか、海外送金の税務申告はどうするか——これらを移住直前に慌てて対処しようとすると、専門家報酬だけで数十万円規模になることもあります。全体像を先に把握しておくことが、おすすめの移住準備の出発点です。
2028年完成を目指す私の7ステップ進行表
私自身は2028年のアジア圏移住を目標に、現在2025年時点でステップ③と④を並行して進めています。具体的には、フィリピン・マニラ新興エリアのプレセールコンドミニアム(購入時の契約額は約700万円台、頭金20%を分割払い済み)を保有しながら、現地の銀行口座開設と賃貸運用の実績を積んでいる段階です。
宅建士として日本の不動産取引を実務で扱ってきた経験から言うと、海外不動産は日本の宅建業法の適用外になります。つまり、日本の重要事項説明制度や瑕疵担保責任に相当する保護が原則ありません。この点を正確に理解したうえで進めることが、海外移住に伴う不動産取得で失敗を避けるための前提条件です。
私の実体験:フィリピンプレセール購入からアジア移住準備までの道のり
マニラ新興エリアのプレセールを選んだ判断軸
私がフィリピン・オルティガスエリアのプレセールコンドミニアムを購入したのは、アジア圏への海外移住を本格的に計画し始めてから約1年後のことです。当時はまず「拠点を持つこと」を優先しました。賃貸で現地生活を試すという選択肢もありましたが、プレセールであれば竣工前の期間中に頭金を分割で払い込める点が、キャッシュフロー上のメリットになると判断しました。
購入を決めた最大の理由は三つあります。一つ目は、フィリピンの外国人によるコンドミニアム所有がPD957(コンドミニアム法)のもとで一定条件下で認められていること。二つ目は、マニラ首都圏の若年人口増加と英語環境が中長期的な賃貸需要を支えていると考えられること。三つ目は、プレセール段階での購入価格と竣工後の市場価格に差が生じる可能性があることです。
ただし、為替リスクは常に意識しています。フィリピンペソと日本円の為替変動は賃料収入の円換算額に直接影響します。また、海外送金・現地税務のルールはフィリピンと日本で異なるため、移住準備の各段階で現地税務士・現地弁護士への相談を継続しています。個人差や状況の変化もあるため、専門家への確認は必須です。
ハワイ・タイムシェアで学んだ「海外資産の管理コスト」という現実
私はハワイの主要リゾートエリアにマリオット系のタイムシェアも保有しています。タイムシェアは不動産の所有形態の一つですが、年間メンテナンスフィーが継続的に発生します。私の場合、年間約25万円前後のフィーが固定コストとして発生しており、これが「資産の管理コスト」という概念を体で理解する機会になりました。
海外移住の準備において、住居コストは「取得価格」だけで計算してはいけません。固定資産税相当、管理費、修繕積立金、さらに現地法律の変更リスクまで含めたランニングコストを5年・10年スパンで試算することが、海外移住おすすめの流れの中でも特に重要な視点です。タイムシェアの経験が、フィリピン物件の保有コスト計算の精度を高めてくれたと感じています。
移住先選定の判断軸:アジア圏に絞った理由と比較の視点
フィリピン・タイ・マレーシアを比較した実際の検討プロセス
アジア圏への移住を検討する際、私はフィリピン・タイ・マレーシアの三カ国を主な候補として約2年かけて比較しました。比較の軸は「長期滞在ビザの取得難易度」「外国人の不動産所有可否」「日本からの飛行時間と航空券コスト」「英語の通用度」「医療水準」の五点です。
タイは外国人の土地所有が原則禁止されており、コンドミニアムの外国人所有比率にも上限(建物全体の49%まで)があります。マレーシアはMM2Hビザ(マレーシア・マイ・セカンドホーム)制度が存在しますが、2021年の条件厳格化以降、財産証明・収入証明のハードルが上がりました。フィリピンはコンドミニアム所有の外国人枠があり、かつ英語環境であることから、私の条件に照らして選択肢の一つとして浮上しました。
ただし、どの国が「あなたに合うか」は資産規模・家族構成・仕事形態によって大きく異なります。私の選択は私の条件における判断であり、万人に当てはまるものではありません。移住先選定は専門家相談と複数回の現地滞在体験を組み合わせて判断することを推奨します。アブダビ不動産投資の実体験|宅建士が5つの判断軸で検証した2027年版
移住先選定で見落としがちな「日本側の資産整理」との連動
移住先を選ぶ段階で同時に進めるべきなのが、日本側の資産整理です。日本国内に不動産を保有している場合、住民票を海外に移した後も固定資産税の納税義務は継続します。また、非居住者となった後に不動産を売却すると、源泉徴収税率が居住者の場合と異なり、買主が代金の10.21%を源泉徴収する義務が生じます。
私は現在、東京都内で法人を経営しインバウンド民泊事業を運営しています。移住後もこの法人を維持するか、解散・清算するかの判断は、日本の税務・法務と直結しています。AFPとして資産形成の全体設計をする立場から言うと、移住先の選定と日本側の出口戦略は同時並行で設計するのが合理的です。税務については国によってルールが異なるため、日本の税理士と現地の税務専門家の両方に相談することを強くお勧めします。
ビザと滞在許可の取得:海外移住準備の核心ステップ
フィリピンのSRRV・タイのLTR・マレーシアのMM2Hを実際に調べてわかったこと
海外移住の準備において、ビザの種類と取得要件の把握は必須です。フィリピンには退職者向けの長期滞在ビザとしてSRRV(スペシャル・リタイアメント・レジデント・ビザ)があります。35歳以上の場合、一定額(要件変更の可能性あり)のデポジットをフィリピン退職庁指定銀行に預け入れることで取得申請できます。
タイは2022年に導入したLTRビザ(Long-Term Resident Visa)が注目されています。最長10年の滞在が可能で、富裕層・高所得専門職・デジタルノマドなど複数のカテゴリがあります。各カテゴリで収入要件・資産要件が異なり、私の調査時点では富裕層カテゴリは過去2年間の年収8万米ドル以上または資産100万米ドル以上という水準でした。ただし要件は変更される可能性があるため、必ず現時点の公式情報を確認してください。
ビザ取得の手続きは現地の入国管理局・大使館を通じて行うのが原則です。代行業者を使う場合は信頼性の確認が必要で、費用・期間・必要書類は個人の状況によって異なります。海外移住ビザの取得は、専門家や現地実績のある行政書士への相談を経て進めることが安全です。
住民票の除票タイミングが税務に与える影響
海外移住の準備で見落とされやすいのが、日本の住民票を抜くタイミングと税務上の非居住者判定の関係です。日本の所得税法上の「居住者」は、国内に住所を有するか、または引き続き1年以上居所を有する個人と定義されています。住民票を除票したからといって即座に税法上の非居住者になるわけではなく、実態として日本に生活の本拠があるかどうかが判断基準になります。
私自身は現在、東京の法人で民泊事業を継続しているため、仮に住民票を海外に移しても日本の居住者と判定されるリスクがあります。この点を整理するために、移住2年前を目安に国内事業の縮小・承継計画を立て始めました。海外移住を検討している方は、住民票除票の1〜2年前から税理士と連携して準備を進めることを推奨します。売掛金 早期回収 方法7選|AFP宅建士が500人相談で導いた実例
海外口座と資産移転:段階的に進める資金計画
海外口座開設の現実と私が経験した手続きの壁
海外口座の開設は、移住前から少しずつ進めておくべき準備の一つです。多くの国では、非居住者の銀行口座開設に対して要件が厳しくなっています。フィリピンでは、私が実際に現地銀行の口座を開設した際、パスポート・ビザの写し・居住証明・入金原資の証明書類が求められました。書類の種類と審査基準は銀行ごとに異なり、英語での説明が求められる場面も多くあります。
日本から海外への送金は、金額・目的によって外為法上の届出が必要になる場合があります。また、FATCA(米国の外国口座税務コンプライアンス法)やCRS(共通報告基準)の影響で、海外口座の情報は日本の税務当局と共有されます。「海外口座を持てば税金が逃れられる」という誤解は危険で、適切な申告が必要です。この点は必ず税理士・公認会計士に相談してください。
株式・ETF・米国REITをどう移行・維持するか
私は現在、株式・ETF・米国REIT・暗号資産・銀地金を日本の証券口座・取引所で運用しています。海外移住後に非居住者になると、国内証券会社の口座が維持できなくなるケースがあります。証券会社によっては非居住者口座への切り替えが可能な場合もありますが、取扱商品に制限が生じることが多いです。
移住前に資産の棚卸しをして、「日本で維持する資産」「現地に移転する資産」「売却・解約する資産」の三分類を整理しておくことが、スムーズな移行の鍵です。特に米国REITは非居住者になった後も課税関係が変わるため、移住年度の申告処理を慎重に設計する必要があります。AFPとして資産形成を設計する立場から言うと、この棚卸しは移住の少なくとも1年前には着手すべき作業です。個人差があるため、専門家への相談を前提に判断してください。
海外移住おすすめ流れ7ステップのまとめと次のアクション
7ステップで押さえるべきポイント一覧
- ステップ①移住先の選定:ビザ制度・不動産所有可否・生活環境を複数国で比較し、複数回の現地滞在を経て判断する
- ステップ②ビザ・滞在資格の調査:退職ビザ・長期滞在ビザ・就労ビザの種類と要件を移住2〜3年前に把握し、行政書士や現地専門家に相談する
- ステップ③資金計画と海外口座の準備:移住前から現地口座を開設し、送金ルートと外為法・税務上の対応を整理する
- ステップ④日本側の税務・住民票整理:住民票除票のタイミングと税法上の非居住者判定を税理士と連携して設計する
- ステップ⑤住居と海外不動産の確保:日本の宅建業法が適用されない海外不動産の特性を理解したうえで、現地弁護士・エージェントを通じて取得する
- ステップ⑥現地生活基盤の構築:銀行・医療・通信・学校(家族帯同の場合)の手配を移住6ヶ月前までに完了させる
- ステップ⑦移住後のリバランスと定期見直し:為替・現地法律・税制の変化に応じて年1回は資産配分と法務状況を見直す
不動産トラブルを未然に防ぐための相談窓口の活用
海外移住の準備を進める中で、日本国内の不動産(自宅・投資物件・民泊物件など)の扱いに迷うケースは少なくありません。私自身も現在、東京の民泊物件をどのタイミングでどう処分するかを検討中です。日本の不動産を売却・賃貸・承継するにあたり、査定の透明性と第三者性は判断の基準になります。
私が参考にしているのは、一般社団法人が提供する公平な不動産査定のサービスです。営利目的の仲介業者に偏ることなく、客観的な視点で査定内容を確認できる点が、資産整理を進めるうえで安心感につながります。海外移住を控えた日本側の不動産整理の第一歩として、活用を検討する価値があります。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。
【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆
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