ベトナム不動産失敗7事例|宅建士が外国人購入で潰した落とし穴2027

ベトナム不動産への関心が高まる一方で、「失敗した」という声は後を絶ちません。AFP・宅建士として保険代理店時代から富裕層の資産相談を担当し、自身もフィリピンでプレセールコンドミニアムを約3,500万円で取得した私の視点から、外国人購入における7つの失敗パターンを実体験ベースで解説します。制度の見落としが数百万円単位の損失につながる点を、具体的な事例と共に整理していきます。

ベトナム不動産失敗の全体像:外国人投資家が踏む7つの地雷

失敗が集中する「制度の盲点」とは何か

ベトナムは2015年の住宅法改正で外国人の不動産購入が正式に認められました。しかし「買えるようになった」という情報だけが先行し、具体的な制限内容が伝わっていないケースが非常に多いと感じています。

私が保険代理店時代に担当した富裕層クライアントの中にも、ベトナム不動産を購入した後に「こんな制限があるとは聞いていなかった」と相談に来た方が複数いました。法律の改正スピードが速く、現地仲介業者の情報が古いまま流通しているのが主な原因です。

失敗7事例を整理すると、以下の3カテゴリに集約されます。①所有権・法制度の誤解、②プレビルド物件特有のリスク、③資金移動と出口戦略の想定不足。この3領域を順に解説していきます。

「ベトナムは成長市場だから大丈夫」という楽観バイアスの危険性

GDPが年率6〜7%台で成長し、ホーチミン市やハノイの不動産価格が上昇傾向にあることは事実です。ただし、成長市場であることと、個々の物件が収益を生むことは別の話です。

宅建士として国内外の不動産を見てきた立場から言うと、「市場全体の動向」と「個別物件の収益性」を混同するのが失敗の出発点です。特にベトナムでは、外国人に許可された物件数の上限規制があるため、人気エリアでも取得できないケースが発生しています。

ベトナム不動産への海外不動産投資を検討する場合、マクロの成長数値だけでなく、個別物件の法的ステータスを精査することが不可欠です。なお、海外不動産は日本の宅建業法の適用外となるため、国内物件とは異なる視点での調査が必要になります。

外国人所有50年枠の罠:宅建士が現地で確認した制度の実態

「50年所有」の正確な意味と更新リスク

ベトナムの外国人土地所有は「使用権」であり、最長50年の期限が設けられています。更新は可能とされていますが、更新手続きの具体的な条件や費用については、2024年時点でも法整備が完全ではない部分が残っています。

私がフィリピンのオルティガスでプレセールコンドミニアムを取得した際も、まず確認したのは外国人の所有権形態でした。フィリピンではコンドミニアム法に基づき、外国人は建物の区分所有権を取得できます。一方ベトナムの場合、土地使用権(LUR: Land Use Right)という概念が軸となるため、日本人が「購入」とイメージするものとは法的構造が異なります。

50年後に更新できなかった場合の補償規定が現状では不明確であり、これを「失敗事例①」として記録しています。購入前に弁護士による現地法律の確認を必ず行うべきです。

コンドミニアム棟ごとの「外国人枠30%制限」で起きた転売困難

2015年住宅法により、一つのコンドミニアム棟における外国人所有比率は30%までに制限されています。これは「失敗事例②」に直結する制度です。

具体的に何が起きるかというと、外国人枠が埋まった棟の物件は、次の外国人バイヤーへの転売が事実上できなくなります。売却できるのはベトナム人か、外国人枠に空きが出るタイミングを待つケースのみです。出口戦略を立てるうえで、購入時点の外国人枠残数を確認することは必須の確認事項です。

保険代理店時代、資産の流動性を重視するクライアントには「売りたい時に売れない資産は資産でない」と繰り返していました。30%制限はその典型的なリスク要因です。

プレビルド遅延の実例:フィリピンの経験から見えたベトナムとの共通構造

私がフィリピンで体験したプレセール遅延の教訓

実際に経験した話をします。私がマニラ新興エリアのプレセールコンドミニアムを取得した際、当初の完工予定から約1年の遅延が発生しました。デベロッパーから送られてくる工事進捗報告は四半期ごとでしたが、現地の状況を直接確認できないまま約1年以上が経過した期間は、精神的な負荷が大きかったです。

この経験から学んだのは、「デベロッパーの財務健全性」「施工実績棟数」「エスクロー管理の有無」の3点が、プレセール物件のリスク評価における中核指標だということです。フィリピンではPAGSEGというエスクロー規制が一定の保護を提供していますが、ベトナムにはこれに相当する強制的な仕組みが整備途上の部分があります。

ベトナムのプレビルド物件で「失敗事例③」として多く報告されているのが、工事が数年単位で止まった状態での契約解除交渉です。その場合の返金手続きが現地法律で保護されているかどうかを、事前に確認する必要があります。

デベロッパー倒産リスクと手付金回収が困難になった失敗パターン

ベトナムでは近年、大手とされていたデベロッパーが資金難に陥り、プロジェクトが中断するケースが複数報告されています。これが「失敗事例④」です。特に2022年以降の金融引き締め局面で、資金調達が難しくなったデベロッパーによる工事停止事例が目立ちました。

問題は、手付金の返金が訴訟手続きを経なければ困難なことです。現地で裁判を起こすためにはベトナム語対応の弁護士費用が必要となり、回収額より費用が上回るケースもあります。

対策として私が現地確認を通じて有効と判断したのは、購入前に「銀行保証書(Bank Guarantee)の提供有無」を確認することです。一部のデベロッパーは銀行保証を提供していますが、これを取得しないまま契約する事例が日本人購入者には多いです。専門家への相談を必ず行ってください。アブダビ不動産投資の実体験|宅建士が5つの判断軸で検証した2027年版

送金規制と出口戦略:知らないと資金が戻らない4つの落とし穴

売却代金の日本送金で発生する「失敗事例⑤⑥」

ベトナム不動産を売却した後、代金を日本に送金する際には外国為替規制の確認が不可欠です。ベトナムドン(VND)建てで受け取った売却代金を円に換える際の手数料コスト、そして送金上限や必要書類についての規定は、日本の銀行送金とは仕組みが異なります。

「失敗事例⑤」として記録しているのが、購入時に外貨で払い込んだ証明書類を保管していなかったために、売却代金の海外送金が認められなかったケースです。ベトナムの外為規制では、購入時の外貨払込証明が送金許可の根拠となることがあります。この書類を紛失した場合の手続きは非常に煩雑です。

「失敗事例⑥」は為替リスクの過小評価です。私がハワイの主要リゾートでタイムシェアを運用していて実感するのは、ドル建て資産の価値が円換算でいかに大きく変動するかという点です。ベトナム不動産もドルまたはVND建てとなるため、為替リスクは必ずシナリオとして織り込む必要があります。海外不動産への投資においては為替リスクの存在は不可避であり、この点は専門家への相談を推奨します。

日本での課税漏れが「失敗事例⑦」になる理由

ベトナム不動産の売却益は日本の居住者である場合、原則として日本で確定申告の対象となります。「現地で税金を払ったから大丈夫」と認識しているケースが多いですが、日越租税条約に基づいた処理が必要であり、二重課税排除の計算も複雑です。

AFP資格を持つ私の視点からも、この税務処理はFP・税理士・国際税務に詳しい専門家への相談なしに個人で完結させるのはリスクが高いと判断しています。海外送金・税務は国によって異なるため、必ず専門家に確認してください。

賃料収入がある場合も同様です。ベトナム国内で源泉徴収された税額の日本側での取り扱い、および消費税の扱いも個人差があります。購入前の段階から税務シミュレーションを行うことが、失敗を避けるうえで効果が見込めます。売掛金 早期回収 方法7選|AFP宅建士が500人相談で導いた実例

宅建士が選ぶ回避7基準:まとめとCTA

ベトナム不動産失敗を避けるための7つの確認基準

  • 外国人枠の残数確認:購入予定棟の外国人所有比率が30%未満であることを書面で確認する
  • デベロッパーの銀行保証書取得:プレビルドの場合は銀行保証の有無を契約前に確認する
  • 外貨払込証明の保管:購入時の外貨送金証明書を売却時まで必ず保管する
  • 50年所有期限の更新条件確認:現地弁護士を通じて更新手続きの最新ルールを把握する
  • 為替リスクのシナリオ設計:VNDと円の為替変動を複数シナリオで試算する
  • 日本側の税務処理を事前設計:国際税務に詳しい税理士と購入前から連携する
  • 出口戦略(売却先)を購入前に想定:外国人枠制限下での売却可能性をデベロッパーに確認する

それでもベトナム不動産に関心があるなら、まず「整理」から始めてほしい

私がフィリピンでプレセール物件を取得した時も、購入前に約3ヶ月かけて現地視察・法律確認・税務設計を行いました。海外不動産投資は国内不動産と比べて情報の非対称性が大きく、現地の制度変化が速いです。

宅建士として断言できるのは、「現地の法律と自分の出口戦略が整合しているか」を確認しない海外不動産投資は、成長市場であっても失敗リスクが高いという点です。ベトナム不動産への外国人購入は選択肢の一つとして検討する価値がありますが、制度理解と専門家連携が前提条件です。個人差はありますが、上記の7基準を満たしてから判断することを強く推奨します。

すでに購入済みでトラブルを抱えている方、または購入前に現状を整理したい方は、以下のリンクから公平な立場での相談窓口をご活用ください。一般社団法人による査定サービスは、特定の仲介業者に依存しない視点で現状を整理できる点で、海外不動産に関わる方にとって参考になります。

【一般社団法人が提供する公平な不動産査定】トラブル解決協会

筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士。フィリピン・ハワイで実物不動産を所有し、現役の宅建士として国内外の不動産・資産形成を実務視点で解説。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、現在は都内法人を経営・インバウンド民泊事業を運営中。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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