ベトナム不動産の評判は本当か|宅建士が現地視察7回で検証した5実態2027

「ベトナム不動産の評判が気になるけれど、何が本当で何が誇張なのかわからない」と感じていませんか。AFP・宅建士として海外不動産投資を実務視点で追い続けてきた私、Christopherが、ホーチミン・ハノイ・ダナンへの現地視察7回で確認した5つの実態を正直にお伝えします。良い面だけでなく、外国人所有制限・為替リスク・税務上の落とし穴まで包み隠さず解説します。

ベトナム不動産の評判をめぐる実像と誤解

「高成長市場」という評判の根拠と限界

ベトナムGDP成長率は直近5年間で平均6〜7%台を維持しており、新興国のなかでも安定した経済拡大が続いています。ホーチミンの不動産価格は2015年比で一部エリアでは2倍超に上昇したというデータも存在し、「成長市場」という評判自体は根拠がないわけではありません。

しかし私が現地を歩いて感じたのは、「成長しているエリア」と「停滞しているエリア」の格差が非常に大きいという現実です。ホーチミンのビジネル地区(District 1)周辺と、開発途上の新興区画ではまったく異なる市場が展開しています。評判を鵜呑みにして郊外プロジェクトを購入し、完成後に流動性が低くて困っているという話を現地エージェントから何件も聞きました。

「成長市場」という評判は事実を含みますが、エリア・物件種別・タイミングによって結果が大きく異なります。海外不動産投資に関しては個人差があり、専門家への相談を推奨します。

ネット上の「高利回り8%」情報は何が正しいか

ベトナム不動産の宣伝文句としてよく見る「年間利回り8%」という数字は、グロス利回りの試算であることがほとんどです。管理費・空室リスク・現地税務コスト・送金手数料を引いたネット利回りは、私が現地エージェントに直接ヒアリングした範囲では4〜5%台に落ち着くケースが多い印象です。

フィリピン・オルティガスのプレセールコンドミニアムを購入した際、私も同じ経験をしました。デベロッパー提示のグロス利回りと、実際の手取りには相応の乖離がありました。ベトナムでも同じ構造が働いていると考えるべきです。3,000〜5,000万円規模の投資であれば、ネット利回りが1〜2%異なるだけで年間30〜100万円の差になります。数字の定義を必ず確認してください。

外国人所有50年制限と2024年改正法の実態

「所有できる」は本当か——2015年住宅法と2024年改正の違い

ベトナムでは2015年の住宅法改正により、外国人がコンドミニアム(区分所有)を購入できるようになりました。ただし所有権の性質は日本とは根本的に異なります。外国人に与えられるのは「50年間の使用権」であり、日本の所有権とは別物です。更新は可能とされていますが、手続きや条件は現地法律の解釈に依存します。

宅建士として強調したいのは、日本の宅建業法は海外不動産には適用されないという点です。現地の不動産取引は現地法が支配しており、日本の常識が通用しない局面が必ず出てきます。2024年の不動産事業法改正では外国人向けのルールも一部変更されており、購入前には改正後の最新条文と専門弁護士への確認を強く推奨します。

「1棟あたり30%ルール」が意味するリスク

外国人が購入できる戸数は、1プロジェクト(1棟)あたり全戸数の30%以内に制限されています。この上限を超えるとそもそも購入登記ができません。人気物件では30%枠が早期に埋まり、後から購入しようとしても手遅れになるケースがあります。

逆に言えば、30%枠が埋まるほど外国人需要が集中している物件は、出口(売却・賃貸)でも競合が多くなる可能性があります。私がホーチミンで視察した際、日本人向けに売り出されているプロジェクトの多くは外国人枠残数が少なく、「今すぐ申し込まないと枠がなくなる」という営業トークと常にセットになっていました。焦らせる営業には注意が必要です。為替リスク・現地法律・流動性リスクを十分に確認してから判断することをお勧めします。アブダビ不動産投資の実体験|宅建士が5つの判断軸で検証した2027年版

ホーチミン・ハノイ・ダナン——主要3都市の利回り比較と視察で見えた実態

都市別の価格帯とネット利回りの目安

私が7回の現地視察でヒアリングと実物件確認を行った結果を、あくまで参考値としてお伝えします。ホーチミンの中心部(District 1〜3)は物件価格が1㎡あたり4,000〜7,000米ドル台に上昇しており、賃料上昇が追いつかず実質利回りは圧縮傾向にあります。ネットで3〜4%台というエージェントの声が目立ちました。

ハノイは外国人駐在員需要が底堅く、タイホー湖周辺など特定エリアの賃貸需要は安定しています。価格は相対的にホーチミンより抑えられており、ネット利回り4〜5%台が視野に入るエリアも存在します。ダナンは観光・リゾート需要に連動しており、コロナ禍後の回復が続いていますが、短期賃貸規制の動向を注視する必要があります。

現地視察7回で見えた「写真と現物のギャップ」問題

海外不動産投資でよく言われる「写真と現物が違う」問題は、ベトナムでも実在します。プレセール物件の完成イメージ図は非常に美しく、実際の竣工物件と比較すると仕様変更・グレードダウンが起きているケースを複数確認しました。廊下幅・天井高・共用設備の質が「想定と異なる」という声を、日本人購入者から直接聞いています。

私がフィリピンでプレセールを購入した際も、竣工前後で仕様の変更がありました。その経験から学んだのは、「契約書に仕様を明記させる」「変更があった場合の補償条項を確認する」という2点です。ベトナムでも同じ姿勢で臨むことが、失敗を避けるうえで有効と考えています。現地弁護士によるデュー・デリジェンスは省略すべきでありません。

私が現地視察で目撃した購入後の失敗パターン

「管理会社が機能しない」問題と保険代理店時代の相談事例

総合保険代理店勤務時代、富裕層の資産相談を担当するなかで海外不動産購入後のトラブル相談を複数受けた経験があります。なかでも多かったのが「現地管理会社との連絡が取れなくなった」「賃料が送金されてこない」というケースです。

ベトナムでも同様の構造リスクは存在します。日本のデベロッパーや販売会社が「サブリース保証」「家賃保証」を打ち出している場合、その保証の主体が現地法人であれば、日本の法律による保護はほぼ受けられません。保証会社の財務状況・保証期間満了後の条件・日本語でのサポート体制を事前に書面で確認することが、トラブル回避の基本です。

「為替と送金」の落とし穴——ベトナムドンと円の二重リスク

ベトナムの賃料収入はベトナムドン(VND)建てが基本です。ドルで受け取れる場合もありますが、最終的に円に換える際は「VND→USD→JPY」または「VND→JPY」の為替変動を2段階で受けることになります。円安局面では有利に見えますが、円高転換時の損失はインカムゲインを圧迫します。

さらにベトナムは外国為替管理が残っており、海外送金には現地銀行の審査と書類が必要です。送金手数料・手続き期間・課税ルールは日本と異なります。海外送金・税務については国によってルールが異なりますので、税理士・会計士など専門家への相談を強く推奨します。ハワイのタイムシェアを運用している私自身も、海外からの収益については毎年専門家に確認を依頼しています。売掛金 早期回収 方法7選|AFP宅建士が500人相談で導いた実例

2027年にベトナム不動産を検討する際の判断軸とまとめ

購入前に確認すべき5つのチェックポイント

  • 外国人所有枠の残数と登記実績:プロジェクト全体の外国人枠が何戸残っているか、過去に外国人名義で登記が完了した実績があるかを確認する。書類上の許可と実務上の登記可否は別問題であることが多い。
  • デベロッパーの竣工履歴:過去プロジェクトの竣工率・遅延実績・仕様変更の有無を調べる。プレセール段階での購入は完成リスクを伴うため、信頼性が高いデベロッパーの選別が重要。
  • ネット利回りの試算(グロスではなく):管理費・空室率・送金コスト・現地税務・日本側の確定申告コストを引いたネット利回りを自分で計算する。3,500万円規模の投資でグロス8%とネット4%では年間140万円の差が出る。
  • 現地弁護士によるデュー・デリジェンス:日本の宅建業法は海外不動産に適用されない。現地法律の専門家による契約書・権利関係の精査は省略不可。
  • 出口戦略(売却・賃貸・相続)の現実的な確認:外国人が購入した物件を将来売却する際の制約・課税・手続きを事前に把握する。流動性が低い市場では「売りたい時に売れない」リスクがある。

評判に振り回されないための最終判断軸

ベトナム不動産の評判は「高成長・高利回り」と「外国人制限・管理リスク」の両面が混在しており、どちらか一方だけを見て判断するのは危険です。私が現地視察7回を通じて感じるのは、「丁寧に調べた人が取り組める市場」であり、「情報が少ないまま感情で動くと痛い目を見る市場」だという点です。

AFP・宅建士として断言できるのは、海外不動産投資において「現地に足を運ばずに購入を決めること」は高いリスクを伴うという事実です。私自身、フィリピンの購入前に現地視察を複数回行い、契約内容を弁護士に確認してから判断しました。それでも想定外の事態はゼロではありませんでした。

ベトナム不動産への投資を検討する前に、すでに購入した物件や資産に関してトラブルや疑問を抱えているならば、第三者機関による公平な査定・相談窓口を活用することも有力な選択肢の一つです。一般社団法人が提供する中立的な仕組みは、特定の販売会社の利害に左右されない情報を得るうえで有効と考えます。

【一般社団法人が提供する公平な不動産査定】トラブル解決協会

筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士。フィリピン・ハワイで実物不動産を所有し、現役の宅建士として国内外の不動産・資産形成を実務視点で解説。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、現在は都内法人を経営・インバウンド民泊事業を運営中。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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