AFP・宅地建物取引士として、保険代理店時代に富裕層の海外移住相談を数多く担当してきた私、Christopherが、自身の35歳移住計画を軸に永住権取得おすすめ7カ国を実録ベースで比較します。ゴールデンビザから投資型永住権まで、資産形成の視点で精査した情報を、現役実務者の目線でお伝えします。
永住権取得おすすめ7カ国の全体像と選定基準
なぜ「7カ国」に絞ったのか:精査の軸とプロセス
私が移住候補国を絞り込む際に設定した軸は、①取得要件の現実的な達成難度、②初期コストと維持費用の総額、③税制上のメリット(特に海外所得への課税ルール)、④不動産所有権の安定性、⑤日本との往来しやすさ、⑥英語・日本語の生活環境、⑦金融口座や法人設立のしやすさの7点です。
この7軸で30カ国以上を精査し、最終的に残ったのがUAE(ドバイ)、マレーシア、フィリピン、ポルトガル、メキシコ、タイ、ジョージアの7カ国です。それぞれ一長一短があり、「この国が全員に向いている」とは言えません。あなた自身の資産規模・収入源・家族構成によって優先順位は大きく変わります。
7カ国の概要マップ:コストと取得ハードルの位置づけ
大まかな位置づけを整理します。UAE(ドバイ)のゴールデンビザは投資額200万AED(約8,000万円前後)以上の不動産購入または事業設立が代表的ルートで、コストは高いが税制メリットが際立ちます。マレーシアのMM2Hは2021年の改定で要件が厳格化され、月額固定収入4万リンギット(約120万円)以上が求められるようになりました。
フィリピンのSRRVは500〜75,000米ドルの預託金で取得可能な比較的参入しやすい制度です。ポルトガルのゴールデンビザは不動産ルートが2023年に廃止され、現在は펀ド投資や事業への資本注入が主ルートとなっています。メキシコは月収収入証明(約3,300米ドル相当)で取得できる恒常居住ビザ、タイはLTRビザ(長期滞在)で80,000米ドルの投資要件、ジョージアは事業設立で1年以上の居住から永住権申請が可能です。個人差がありますので、各国の最新要件は必ず現地専門家にご確認ください。
私の35歳移住計画の実録:フィリピン購入経験とドバイ検討の内側
フィリピン・オルティガスでプレセールを購入した時の判断軸
実際に私がフィリピンのマニラ新興エリアでプレセールコンドミニアムを購入した時、永住権(SRRV)の取得も同時に検討しました。SRRVの預託金はコンドミニアムの購入金額とは別途必要であること、そして外国人は土地を所有できないというフィリピンの法律上の制約があることを、購入前に把握しておく必要がありました。
日本の宅建業法はあくまで国内不動産に適用されるものであり、フィリピン不動産の取引は現地の不動産法(フィリピン民法・外国人土地所有禁止法等)に基づきます。私は宅建士として国内取引の法的感覚は持っていますが、海外では現地弁護士との連携が不可欠だと痛感しました。物件の権利証(コンドミニアムは区分所有証書)を確認するプロセスで、日本の登記制度との違いに戸惑った経験は今でも鮮明に残っています。
総合保険代理店時代に担当した富裕層の移住相談から見えたこと
総合保険代理店に在籍していた3年間、個人事業主や資産1億円超の富裕層から海外移住・永住権に関する相談を多数受けました。その中で気づいたのは、「永住権を資産形成の文脈で考えている人」と「単なる生活環境の変化として捉えている人」では、その後の満足度が大きく異なるという点です。
前者は税制上の居住地を変えることで海外所得の課税ルールを最適化し、海外不動産や米国ETFからのキャッシュフローを生活費に充てるという明確な設計を持っていました。後者は移住後に「思ったより節税にならなかった」「現地の銀行口座が作れなかった」と後悔するケースもありました。移住前の設計が命運を分けます。なお、海外送金・税務は国によって異なりますので、必ず税理士・弁護士等の専門家への相談を強く推奨します。
7カ国の要件と費用を比較:資産規模別の現実的なルート
資産1,000万〜5,000万円層に現実的な3カ国
資産規模が1,000万〜5,000万円程度であれば、フィリピン・ジョージア・メキシコが現実的な選択肢として挙がります。フィリピンのSRRV(リタイアメントビザ)は35歳以上であれば20,000米ドルの預託金(コンドミニアム購入に充当可能なケースあり)で申請できます。ジョージアは物価が低く、年間183日以上居住すれば税務上の居住者となり、海外源泉所得が原則非課税となる点が注目されています。
メキシコの恒常居住ビザは月収要件を満たす収入証明書があれば申請できるため、フリーランスやオンライン事業者に向いています。ただしいずれの国も、為替リスク・現地の法改正リスク・政治リスクが存在します。「参入しやすい」ことと「安全」であることは別の話です。現地の法律や制度は変更される可能性があり、取得後の維持要件も含めて定期的に確認が必要です。キプロス永住権と不動産投資|宅建士が35歳移住計画で検証した5観点
資産5,000万円超層が本命とするドバイ・ポルトガル・マレーシア
ドバイのゴールデンビザは2022年の制度改定で、200万AED以上の不動産を購入することで10年間の居住許可が得られるルートが整備されました。UAE(アラブ首長国連邦)には個人所得税・キャピタルゲイン税が存在せず、日本の税務上の非居住者要件を満たせば、株式・ETF・暗号資産などの運用益への課税ルールが大きく変わる可能性があります。ただし日本の非居住者認定は5年ルールや社会保険の扱いなど複雑であり、必ず日本側の税理士と連携して設計することが重要です。
ポルトガルは2023年以降の制度変更で不動産投資ルートが閉鎖されましたが、500,000ユーロ以上の適格펀ドへの投資や、雇用創出を伴う事業投資ルートは継続しています。EU圏のシェンゲン加盟国であるため、取得後のヨーロッパ域内の移動の自由度が高い点は他国にはないメリットです。マレーシアのMM2Hは改定後に要件が大幅に厳しくなりましたが、クアラルンプールの医療水準・生活インフラの整備度は東南アジア屈指であり、子育て世代にも支持されています。
宅建士視点の不動産要件と資産形成の組み合わせ方
ゴールデンビザと不動産投資を連動させる時のリスク管理
ドバイやポルトガルのように、不動産購入が永住権取得の要件と直結している制度では、「不動産投資として成立するか」と「ビザ要件を満たすか」を別々に評価することが不可欠です。私は宅建士として国内不動産の取引に携わっていますが、海外不動産は日本の宅建業法の適用外であり、現地の法制度・登記制度・管理慣行が全く異なります。
例えばドバイの不動産は、外国人が所有できるフリーホールドエリアと、できないエリアに分かれています。また管理会社の質や、完成前物件(オフプラン)のデベロッパーリスクも日本とは異なる水準で存在します。ビザ取得を優先するあまり、不動産としての出口戦略を考えずに購入してしまうことは避けるべきです。ビザと投資、両方の観点で精査することを推奨します。ドバイ2026年最新動向|宅建士が移住計画で精査した7論点
永住権と資産形成を連動させる設計:私が描く将来プラン
私自身が現在考えているのは、ドバイへの法人設立と並行して、フィリピンのSRRVを維持しながらアジア圏での拠点を確保するというマルチ拠点型の戦略です。現在運営しているインバウンド民泊事業で得た国内キャッシュフローを軸にしつつ、米国ETF・REIT・銀地金などを複数通貨で保有することで、為替リスクを分散しています。
ただし、これは私の資産状況・収入構成・家族状況に基づいた個別設計であり、誰にでも当てはまるものではありません。永住権と資産形成を組み合わせる設計は、税務・法務・不動産の各専門家と連携して構築することが前提です。個人差がありますので、同様のプランが全ての方に適合するとは限りません。
まとめ:永住権取得おすすめ7カ国の選び方と次のアクション
7カ国の比較ポイントを整理する
- UAE(ドバイ):所得税ゼロ・ゴールデンビザの税制メリットは際立つ。初期コストは高いが、法人設立と組み合わせた資産形成効果が見込まれる。
- マレーシア(MM2H):2021年改定で要件が厳格化。生活環境・医療水準は東南アジア圏で高水準。月収要件のハードルに注意。
- フィリピン(SRRV):参入コストが比較的低く、日本人の居住実績も豊富。外国人の土地所有不可という制約と、政治リスクを認識した上で検討を。
- ポルトガル(ゴールデンビザ):EU内移動の自由が魅力。不動産ルート廃止後は펀ド投資・事業投資ルートが主軸。税務面ではNHR制度の動向も確認が必要。
- メキシコ(恒常居住ビザ):月収証明ベースで取得しやすく、フリーランス・オンライン事業者向け。北米大陸のタイムゾーンが米国ビジネスとの親和性が高い。
- タイ(LTRビザ):80,000米ドルの投資要件。医療・インフラの整備が進む。外国人の不動産所有制限があるため、コンドミニアム区分所有ルールを把握すること。
- ジョージア:物価が低く、海外源泉所得が原則非課税という税制が注目されている。EU加盟国ではないため、ヨーロッパへの移動は別途ビザが必要な場合あり。
ドバイ移住・法人設立を検討しているなら、まずここから動く
7カ国の中でも、資産形成と税制最適化の観点からドバイを検討している方には、海外法人設立のサポートサービスを活用することを勧めます。私自身もドバイでの法人設立を現在進行形で検討しており、現地の法人形態(フリーゾーン法人かオンショア法人か)の選択、銀行口座開設の難しさ、ビザとの連動スキームなど、独力で調べるには限界があると感じています。
特に日本語対応で海外法人設立をサポートしてくれるサービスは数少なく、手続きの透明性と費用感を事前に確認できる点で信頼性が高いと考えます。ドバイ移住・法人設立を具体的に動かしたい方は、まず下記から情報収集することを選択肢の一つとして検討してください。なお、法人設立後の税務申告や日本側の居住者判定については、必ず税理士への相談を並行して行ってください。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。
【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆
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