コンドミニアム2026動向|宅建士が3物件保有で見た7つの判断軸

AFP・宅地建物取引士として国内外の不動産に関わり続けてきた私、Christopherが、コンドミニアム2026年の市況を実体験から解説します。フィリピン・オルティガスのプレセール物件、ハワイのタイムシェア、都内の民泊運用物件と、3つの異なる形態を保有してきた経験から導き出した「判断軸」は、セミナーや書籍では得られない生の視点です。

2026年コンドミニアム市況の全体像

国内市場:価格高止まりと実需の乖離

2026年に入り、国内の新築マンション(コンドミニアム)市場は価格の高止まりが続いています。首都圏の新築マンション平均価格は2023年以降に7,000万円台を超える水準を維持しており、一次取得者層にとっての購入ハードルは依然として高い状態です。

金利の上昇傾向が続く中、住宅ローンの借入コストも以前より重くなっています。それでも都心部・駅近物件への実需は根強く、価格が急落する局面には至っていません。私が宅建士として複数の取引に関わる中でも、「高いとは分かっているが、今が買い時かどうか判断できない」という相談が後を絶ちません。

海外コンドミニアム市場:アジア新興都市が引き続き注目

一方、海外不動産の文脈でコンドミニアムを語る場合、フィリピン・ベトナム・インドネシアといったアジア新興国の物件が日本人投資家の間で引き続き検討されています。特にフィリピンのマニラ首都圏は、BGC(ボニファシオ・グローバル・シティ)やオルティガスといったビジネスエリアでの開発が続いており、2026年時点でも複数のプレセール案件が市場に出回っています。

ただし、海外不動産投資は日本の宅建業法の規制対象外であり、現地の法律・税制・送金規制が適用されます。為替リスクも当然存在しますので、投資判断の際は必ず専門家への相談を推奨します。国によってルールが大きく異なる点は、どれだけ調査しても強調しすぎることはありません。

私が3物件保有で見た価格動向と実体験

オルティガスのプレセール:3,500万円で得た学び

私がフィリピン・オルティガスのプレセールコンドミニアムを購入したのは、マニラの新興エリアとしての注目度が高まり始めた時期でした。購入価格は日本円換算でおよそ3,500万円。フィリピンペソ建て契約のため、当時の為替レートで換算したものです。

プレセールの最大の特徴は、完成前に割安価格で購入できる点にあります。私が購入したタイミングでは、同エリアの完成済み物件と比較して概ね15〜20%程度の価格差がありました。ただし完成まで3〜4年待つ必要があり、その間の為替変動リスクは無視できません。実際、私の物件でも円安の進行によって円換算コストが当初予算を上回る局面がありました。この経験から、プレセール購入時には「ペソ建てコストだけでなく、円建てでの最悪シナリオも試算する」ことの重要性を痛感しています。

ハワイのタイムシェアと都内民泊:異なる運用形態の比較

ハワイの主要リゾートで保有しているマリオット系タイムシェアは、純粋な投資というよりも「使いながら資産として保有する」性質のものです。年間の管理費負担は決して軽くなく、維持コストの試算が甘かったと反省している部分もあります。ただし、現地の宿泊需要や利便性という観点では、長期的な利用価値が見込める選択肢だと考えています。

都内で運営しているインバウンド民泊事業は、2024〜2025年にかけて訪日外国人の増加を追い風に稼働率が上昇しています。ただし住宅宿泊事業法に基づく年間営業日数の上限規制(180日ルール)があるため、収益の上限が構造的に決まっています。コンドミニアムを「住む」「貸す」「売る」の三択でどう使うか、最初に明確にしておくことが判断精度を高める前提条件です。

海外投資家視点の利回り基準と現地の実態

フィリピン コンドミニアムの期待利回りと現実

フィリピンのコンドミニアムで語られる利回りは、表面利回りで6〜8%程度という数字をよく見かけます。しかし私がオルティガスの物件で実感したのは、「表面利回りと手取り利回りの乖離」です。現地管理会社への手数料(賃料の10〜15%程度)、固定資産税相当のコスト、管理組合への拠出金などを差し引くと、実質利回りは4〜5%台に収まるケースが多いのが実態です。

それでも、国内の新築区分マンションの実質利回りが3%前後になりやすい現状と比べると、フィリピン コンドミニアムは収益性の観点で検討する価値があると考えています。ただし、空室リスク・テナント管理リスク・為替リスクの三重構造がある点は必ず把握した上で判断してください。アブダビ不動産投資の実体験|宅建士が5つの判断軸で検証した2027年版

プレセール投資のキャピタルゲイン期待と注意点

海外不動産、特にプレセールで語られる収益の柱の一つが「竣工時のキャピタルゲイン」です。完成前に安く買い、完成後に値上がりした価格で売却するという考え方ですが、これは市場環境・デベロッパーの信用力・竣工スケジュールに大きく左右されます。

私自身の経験でも、当初の竣工予定から1年以上遅延するフェーズがありました。海外不動産特有のリスクとして、デベロッパーの財務状況や施工管理体制の確認は購入前の必須工程です。また、フィリピンでは外国人がコンドミニアムの区分所有権を持てる法的な枠組みが整備されていますが(外国人所有比率の上限40%ルール)、現地の法改正や政策変更が起きる可能性も念頭に置く必要があります。税務・法務については、現地の弁護士や税理士への相談を必ず行うことを推奨します。

宅建士が重視する7つの判断軸

物件選定から出口戦略まで:判断軸の前半4つ

私が3物件の取得・運用を通じて整理した判断軸の前半4つを紹介します。

①エリアの成長ポテンシャル:オルティガスを選んだ理由の一つは、BGCに比べて価格帯が手頃でありながら、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業の集積によるオフィス需要が安定していた点です。成長余地があるエリアを選ぶことで、賃貸需要と資産価値の両面を期待できます。

②デベロッパーの実績と財務体力:フィリピンではAyala LandやSM Prime、RobinsonsといったメジャーデベロッパーとそれΩ以外では信頼性に大きな差があります。竣工実績・財務開示内容・過去のクレーム状況は必ず調べてください。

③為替シナリオの複数試算:ペソ円・ドル円のいずれでコストを評価するかで収益性の見え方が大きく変わります。私は購入時に「円高が20%進んだ場合」と「円安が20%進んだ場合」の両シナリオでキャッシュフローを試算しました。

④流動性(出口の確保):海外不動産は国内物件に比べて流動性が低い傾向があります。売却したい時にすぐ買い手が見つかるとは限らず、保有期間の想定(最低5〜7年)を明確にした上で投資判断を行うことが重要です。

運用・税務・法務に関わる後半3つの判断軸

⑤賃貸管理体制の品質:海外物件を遠隔で賃貸に出す場合、現地管理会社の質が収益に直結します。私はオルティガスの物件で管理会社を一度切り替えた経験があり、レポートの頻度・入居者審査の厳格さ・修繕対応のスピードは事前に複数社を比較することをお勧めします。

⑥日本の税務申告との整合性:海外不動産から得た賃料収入・売却益は、日本居住者であれば原則として日本で確定申告が必要です。AFP資格を持つ私でも、フィリピンの税制と日本の税制の両方に精通した専門家(税理士)のサポートを毎年受けています。個人差・状況差がありますので、必ず専門家への確認を行ってください。売掛金 早期回収 方法7選|AFP宅建士が500人相談で導いた実例

⑦保有目的の一貫性:「居住用」「賃貸用」「値上がり売却用」のどれを主目的とするかによって、物件選定の優先順位が変わります。私のハワイのタイムシェアは利用目的に重心を置いたため、純投資商品としては評価しにくい面があります。目的が混在すると判断基準がぶれ、後悔する原因になりやすいです。

2026年に向けたまとめと行動指針

コンドミニアム2026:判断軸の総括

  • 2026年の国内コンドミニアム市場は価格高止まりが続き、利回り確保が難しい環境。海外、特にフィリピン コンドミニアムは実質利回り4〜5%台を期待できる選択肢の一つ。
  • プレセール購入は価格メリットがある反面、竣工遅延・為替変動・デベロッパーリスクの三点を事前に織り込んだ試算が不可欠。
  • オルティガスなどの新興エリアは成長ポテンシャルが見込まれる一方、流動性の低さと現地法律の理解が前提条件となる。
  • 日本の宅建業法は海外不動産には適用されないため、現地の法務・税務専門家との連携が安全な運用の基盤となる。
  • 保有目的(居住・賃貸・売却)を最初に明確にし、7つの判断軸で物件を評価することで、後悔のない意思決定に近づける。
  • 海外送金・税務申告は国によって制度が異なるため、必ず日本・現地双方の専門家に相談すること。個人の状況によって最適な対応が異なります。

不動産トラブルを未然に防ぐために:専門機関の活用

私がこの記事で伝えたいことの核心は、「情報収集と専門家活用を並行して行う」という姿勢です。私自身、保険代理店時代に富裕層のお客様が海外不動産トラブルに巻き込まれた事例を複数目の当たりにしました。国内外を問わず、不動産取引は一度間違えると損害が大きく、かつ回収が難しい分野です。

特に国内コンドミニアムの売却・査定局面では、複数の視点から公平に評価してもらえる機関の活用が有効です。売主側に有利な査定だけでなく、中立的な立場からの判断を得ることで、交渉や意思決定の精度が高まります。私も宅建士として、査定の透明性と第三者性の重要さを常に意識しています。

下記の一般社団法人が提供するサービスは、公平性を重視した不動産査定・相談窓口として、トラブルを抱える方や売却を検討している方の入り口として活用できます。

【一般社団法人が提供する公平な不動産査定】トラブル解決協会

筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士。フィリピン・ハワイで実物不動産を所有し、現役の宅建士として国内外の不動産・資産形成を実務視点で解説。大手生命保険会社2年、総合保険代理店3年を経て、現在は都内法人を経営・インバウンド民泊事業を運営中。

【免責事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。

【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆

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